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千葉県税理士会所属

税金豆知識

消費税ってどんな税金?
消費税を国に「納める人」は誰?
「課税売上」と「課税仕入れ」
簡易課税制度
本規則税の留意点
本則と簡易ではどちらが有利?
平成15年度税制改正

 

消費税ってどんな税金?

消費税は原則として,国内で行われる全ての物品の販売・貸付,サービスの提供(「課税取引」という)に課される税金です。従って,国外の取引や借入金の返済,預金の預け入れなどは課税の対象となりません。(「不課税取引」という)。また,本来課税対象となる物品の販売・貸付,サービスの提供でも,取引の正確や社会政策的な配慮から,非課税となるものがあります(「非課税取引」という)。
このように同じ「売上高」「仕入高」「経費」であっても,課税・不課税・非課税が混在することがあります。

1.消費税を国に「納める人は誰?

消費税を国に納める人(「納税義務者」という)は,下記のような国内取引を行う事業者と輸入取引を行う者です。

区分 納税義務者
国内取引 国内において,消費税の課税対象となる取引(商品の販売,役務の提供,資産の貸し付け等)を,事業として対価を得て行う事業者(法人及び個人事業者)
輸入取引 課税対象となる貨物を保税地域から引き取る者(事業者にかかわらず一般消費者も含む)

ただし「国内取引」については,次の事業者は納税義務が免除されます。(このような事業者を「免税事業者」といい,免税でない事業者を「課税事業者」といいます)
(1) その課税期間(法人は事業年度,個人は暦年)の基準期間(法人は前々期,個人は前々年)の課税売上高(注1)が1,000万円以下の事業者
(2) 設立第1期目又は第2期目の法人(期首における資本[出資]の金額が1,000万円未満の場合に限る)
(3) 開業の年又はその翌年の個人事業者

注1:基準期間が免税事業者であった場合は,税込み金額で判定。基準期間が課税事業者であった場合は,税抜き金額で判定。

2.「課税売上」と「課税仕入れ」

消費税における申告計算は,下記の計算式により算出するのが原則的な方法です(「本則課税」という)

【本則課税の計算式】
 課税期間の課税売上に対する消費税額  -  課税期間の課税仕入れに含まれる消費税額  =  納付すべき消費税額 

【本則課税の計算式】
課税売上高 1,000万(税抜き)
課税仕入高  800万(税抜き)

<計算>
(1)課税売上に対する消費税額 1,000万×5%=50万
(2)課税仕入れに含まれる消費税額  800万×5%=40万

<納付税額>
(1)-(2)=50万-40万=10万

課税売上:損益計算書状の「売上」の他,「営業外収益」や「固定資産の売却等」も対象になります。

課税仕入:「商品仕入れ高」「製造原価」の他「販売費・一般管理費」「設備投資資産の購入」も含まれます。

3.簡易課税制度

基準期間の課税売上高が5,000万円以下の場合,「本則課税」に代えて「簡易課税」により消費税の申告計算をすることができます。
「簡易課税」は,「課税売上に対する消費税額」に「みなし仕入率」を掛けて計算した金額を,「課税仕入れに対する消費税額」とみなして計算します。

【簡易課税の計算式】
 課税期間の課税売上に対する消費税額  -  課税売上に対する消費税額  ×  みなし仕入率  =  納付すべき消費税額 


課税売上:損益計算書状の「売上」の他,「営業外収益」や「固定資産の売却等」も対象になります。

課税売上の取引の内容は,5種類(「事業区分」という)に区分されます。一事業車の課税売上の中には,異なる事業区分が混在する場合がありますので,取引毎に事業を区分する必要があります。

例えば,自動車整備業の場合,

  新車を仕入れて事業者に販売 → 第一種事業
  新車を仕入れて消費者に販売 → 第二種事業
  下取り車を板金・塗装して販売 → 第三種事業
  損害保険等の代理店手数料 → 第四種事業
  修理契約に基づく自動車整備 → 第五種事業

【簡易課税の計算式】

事業の種類 具体例 みなし仕入率
第一種事業 卸売り 90%
第二種事業 小売り 80%
第三種事業 製造・建設等 70%
第四種事業 その他 60%
第五種事業 サービス業・不動産賃貸等 50%

4.本則課税の留意点

本則課税の場合,課税仕入れにかかる税額の控除(「仕入税額控除」という)するためには,一定の要件が定められています。
下記の事項を記載した「帳簿」および「請求書等」を保存(原則として7年間)しなければなりません。

帳簿の記載事項 (1) 取引年月日(商品の引渡日又は役務の提供日)
(2) 取引先名(原則として正式名称:フルネーム)
(3) 取引内容(商品名等)
(4) 取引金額(消費税を含む総額)
請求書等の記載事項 (1) 取引先名(原則として正式名称:フルネーム)
(2) 請求書等の発行者名
(3) 取引年月日(商品の引渡日又は役務の提供日)
(4) 取引内容(商品名等)
(5) 取引金額(消費税を含む総額)

その他,様々な規定がありますので注意してください。

5.本則と簡易ではどちらが有利?

簡易課税を選択できる事業者(=基準期間の課税売上高が5,000万円以下である事業者)は,本則課税と簡易課税でどちらが有利となるでしょうか?

一般的に人件費等の非課税仕入が多い場合は,簡易課税を選択した方が有利となります。例題を使って説明しましょう。

第5種事業であるサービス業を営んでいる甲社の課税売上は1,000万(税抜き)で,課税仕入れは200万(税抜き)であったとします。

■本則課税を選択した場合の納税額は以下の通りです
1,000万×5%-200万×5%=50万-10万=40万

■簡易課税を選択した場合の納税額は以下の通りです
50万(※)-50万×50%=50万-25万=25万
※1,000万×5%=50万

また,大規模な設備投資をする場合や,開業初年度で最初から赤字が見込まれる場合は,本則課税を選択すると還付になる場合もあります。ただし,課税方式を変更しようとする場合(簡易課税だったのを本則課税に変更した)2年間は変更できませんので,課税方式を変更するときは,翌年以降の経営計画を考えて変更することが大切です。

※消費税は届出書の種類や提出期限等が複雑ですので,届出にあたっては専門家に相談するようにしてください。

■本則課税の場合

1期目 2期目
税抜き 税抜き
(1)課税売上 1,000 50 2,000 100
(2)課税仕入 200 10 400 20
(3)設備投資額 1,000 50 0 0
(4)税額 ▲10 80
※(4)=(1)-(2)-(3)
2期合計の税額は,▲10+80=70


■簡易課税の場合(サービス業:みなし仕入率50%)

1期目 2期目
税抜き 税抜き
(1)課税売上 1,000 50 2,000 100
(2)仕入税額控除 25 50
(3)税額 25 50
※(3)=(1)-(2)
2期合計の税額は,25+50=75

判定:70(本則課税)<75(簡易課税)
∴本則課税を選択した方が有利

平成15年度税制改正

免税点制度 課税事業者となる課税売上高の免税点制度の適用上限が,年1,000万円(従前は年3,000万円)に引き下げられます。

→判断基準
 法人:平成14年4月1日以後開始する事業年度の課税売上高
 個人:平成15年分の課税売上
簡易課税制度 簡易課税制度の適用上限が年5,000万円以下(従前は2億円以下)に引き下げられます。

→判断基準
 上に同じ
総額表示の義務づけ 事業者が消費者等に対して商品の販売・役務の提供等を行う際,あらかじめその取引価格を表示する場合,消費税額を含めた価格で表示しなければならない。適用は,平成16年4月1日から。
中間納付の回数が増加 直前の課税期間の年税額が4,800万円(地方消費税込みで6,000万円)を超える事業者については,毎月=中間11回,確定1回(従前は4回=中間3回・確定1回)となります。適用は,平成16年4月1日から。